〜ロンドン・カフェ便り(2)〜
喫茶店とコーヒーショップとカフェの違いって何なんでしょう。日本語では喫茶店というと、メニューは「コーヒー、紅茶、フルーツパフェ、サンドイッチ、ナ
ポリタン」で、雰囲気はそこそこ、喫煙者がほっと一息つく場というイメージ。一方、カフェというと、グレードアップして、「こだわりのコーヒーとケーキに
こだわりの空間」。こちらは
本の持ち込みはいいけど、パソコンなんて持ち込んだらひんしゅくをかいそうです。ちなみに昭和初期で「カフェー」というと、今でいうバーとかクラブに近い
意味だったんですね。知りませんでした。一方、大正時代の喫茶室の呼び名、「ミルクホール」(みるくほーる、と平仮名で書きたくなります)は、聞いているだけで
レトロなアールデコの世界に吸い込まれそうです。

アールヌーボー建築で有名なカフェ・ファルスタッフ(ブリュッセル)
アメリカを20数年前に初めて訪れた時には、「アイスコーヒー?何それ、気持ち悪い。アイスティーなら分かるけど」と怪訝な顔をされたのを思い出します。それが 今ではシアトル経由のイタリアンコーヒーの到来で、すっかりコーヒーショップ文化が定着してしまいました。私も20代のときにイタリアで、生まれて初めてのテラス席 で、これも生まれて初めてのカプチーノを飲んだときには、そのおいしさに感動したのを覚えています。
私の住んでいたオレゴン州のポートランドはシアトルと 近く、ヨーロッパ的な雰囲気のある街なので、チェーンではなく独立系のコーヒーショップも町中に散在しています。しかもそれほど混んでいないので、よくお 気に入りの窓際の席を狙って行ったりしました。そしてなにより、かなり雰囲気の良いお店でも、とにかくお茶やコーヒーが日本の半額以下で安い!一日に2、 3件コーヒーショップはしごをしていたこともある私には大助かりでした。日本でも最近はカフェブームということですが、流行のお店は行列だったり、「長居 や勉強はご遠慮願います」という感じで、なかなかゆったりできる場所が見つからないのが残念です。相手も商売だから仕方がないですが。

日本に戻った時の仕事場のひとつ、下北沢にあるレトロなくつろぎの空間。

アメリカで「コーヒーショップ」という時には、数種類のコーヒードリンクとお茶が主で、食べ物は作り置きのサンドイッチかクッキーくらい。ヨーロッパでカフェというと き、このコーヒーショップに近いニュアンスで使われる国もあるようですが、語源のフランスでは基本的には街角にある飲食店のこと。コーヒーやお茶やワ インを飲みながら、または食事をしながら、一人、または数人で思い思いに過ごす場所です。

よくパンを買いに行った近所のブーランジェリー/パティスリー/カフェ。ブリュッセルにて。
ち なみにロンドンに来る前に6ヶ月ほど住んでいたベルギーのブリュッセルは、カフェ以外にも、同じのような利用の仕方ができる数種類の飲食店がありました。フランス語圏 だったので基本的にフランスと同じですが、たとえばブラッスリーは、気軽なレストランで、コーヒーやワインだけのお客さんも多いですが、基本的には地ビー ルを出すビアホール。ワインほどアルコール度のある芳醇な一杯のベルギービールを、皆ゆっくりと時間をかけて飲んでいます。ショコラテリーは、ベルギー名 物でもある手作りチョコレート屋さんのことですが、喫茶をかねているところもあります。また、手作りパンやケーキの販売と、軽食と喫茶を兼ねている、ブー ランジェリー/パティスリー/カフェというのもありました。あっ、そうそう、おとなりのオランダではコーヒーショップというとマリファナを吸うお店なので 気をつけてくださいね。うわさに聞いていたのでアムステルダムを訪れたときに外から見てみたら(本当に外から見ただけですよー)、マリファナ用の色とりど りの水パイプが並んでいて、薄暗いあやしげな雰囲気でした。国によって色々ですね。
オランダ名物特大パンケーキを出すカフェ(アムステルダム)。
